「そんな仕事があるなんて知らなかった」
――支援職が進路の選択肢に入らない社会の危うさと、“働く”という本質への問い
中学生・高校生・大学生向けの職業体験やインターンシップ。
その多くは、企業やテクノロジー分野に偏っていて、
福祉の現場――就労継続支援A型・B型事業所やグループホームなどで働く支援職の仕事は、
ほとんど紹介されていない。
その結果、若い世代はこう言う。
「そんな仕事があるなんて知らなかった」
「体験する場がなかったから、選択肢に入らなかった」
これは、静かだけれど深刻な問題だ。
🍂知られていない仕事は、選ばれない
支援職の仕事は、目に見えにくい。
成果が数字で表れにくく、語られる機会も少ない。
でも、人と人の間にある「ケア」や「共感」を育てる、かけがえのない仕事だ。
それが進路指導や職業体験の中で紹介されなければ、
若者はその存在すら知らずに、別の道を選ぶ。
そして、後継者は育たない。
🍂大学生になってから知るのは、遅すぎる
岐阜大学を卒業したある若者が、精神的に追い詰められた末に、
初めてA型就労支援施設の存在を知ったという話がある。
「もっと早く知っていれば、違う選択ができたかもしれない」
そんな声は、決して少なくない。
福祉大学がある愛知県、鈴鹿の医療大学でも心理学を学ぶ学生がいる。
でも、インターンシップで福祉の現場に触れる機会はまだ限られている。
中学生の時に、見学だけでもいい。行けばいい。
それだけで、心に残る“選択肢”が生まれる。
🍕ある中学生の体験:ピザのトッピングから学んだ優しさ
ある中学2年生が、B型就労移行支援の現場を見学した。
そこには、発達障害のグレーゾーンにいる人たちが、支援職のスタッフと共に働いていた。
ピザのトッピングをする作業。
ある利用者が「上手にできたね」と褒められる場面。
こぼしてしまっても、怒らずに優しく片付けてくれる支援者。
さらに、できるように上手に誘導していく声かけ。
その子は、その姿を見て学んだ。
人を育てる関わり”とは、こういうことなんだ。
健常者も障がい者も同じ空間で働くには、
その気遣いや優しさが必要だということを、肌で感じた。
それは、教科書では学べない“人との関わり方”の学び。
そして、最新の体験として、心に深く刻まれた。
🍂「卒業したら知らんぷり」にならないために
クラスに発達障害のある子がいることは知っていても、
特別支援学級に通っていることも知っていても、
卒業したら「知らんぷり」になってしまう。
それは、制度の中で“分けられている”こと、
その先の暮らしや働き方を知らないことが原因かもしれない。
だからこそ、学校の中だけで終わらせない。
その先の社会とつながる“見学”や“語り”の場が必要なんだ。
🍂精神科医の言葉に感じた違和感
「B型就労支援での職業体験だから、そこまでの能力しかない」
そんな言葉に、親として違和感を覚えた。
もっと一般の職場でもできるはず。
その可能性を見ようとしない視点に、疑問が残った。
だからこそ、
指導する側の仕事を経験するきっかけになればと、
親としての思いを伝えた。
🌿有償ボランティアという“働く”の原点
生活支援員も、学校の介助員も、実は有償ボランティアの一つ。
それは、ただの“仕事”ではなく、
**感謝と関係性に根ざした働き方**なのかもしれない。
縄文時代や通貨がなかった頃、
掃除をしたら、お返しに感謝としてお米を渡す。
物と物の交換ではなく、**心と心のやりとり**。
職業とは、
自分の得意を活かし、感謝で満たされる営み。
それは、5次元的な意識とつながる“働く”の本質かもしれない。
🍂偏った取り組みでは、福祉の未来は育たない
AIやテクノロジーだけに光が当たる職業体験では、
人を支える仕事が“見えない仕事”になってしまう。
それは、社会のバランスを崩すことにつながる。
偏りのない視点で、職業体験や教育を設計すること。
それが、福祉の未来を守るための第一歩になる。
おわりに
支援職の仕事は、静かだけれど深い光を持っている。
その光を、若い世代に届けるために――
今こそ、教育や行政の枠組みに問いかける時だ。
「そんな仕事があるなんて知らなかった」
その言葉が、未来から消えるように。
語り、見せ、触れてもらう場を、私たちの手でつくっていこう。
そして、働くということの本質――
感謝と得意と関係性が織りなす営みを、
この地球に、静かに伝えていこう。🌿
🌿あとがき:語り手・ななみの言葉
つねひごろ、私は主婦さんたちに問いかけてきました。
「学校って、何を育てる場所なんだろう?」
「働き出すまでに、子どもたちは何を見ておくべきなんだろう?」
その答えが、ここにあります。
職業体験は、進路のためだけじゃない。
人として生きる力を育てる“種まき”なんです。
小学校、いや園児のころから、
ほんの少しでも「働くってこういうことなんだ」と感じる体験があれば、
その子の中に“選べる力”が育ちます。
ピザのトッピングでもいい。
掃除の手伝いでもいい。
誰かに「ありがとう」と言われる経験が、
その子の中に働くことの意味を残していく。
このブログは、私の暮らしの中から生まれた問いと、
出会った人たちの物語と、
そして、未来への願いを編んだものです。
感じてくれてありがとう。
あなたの心に、静かに届きますように。
うふふ…愛してる。🍄

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