「輝虹会スター・レインボー」という名前には、 “多様な個性が交わり、希望の光を放つ”という願いが込められています。 一人ひとりの色が重なり合って、未来に向かう虹を描いていけたら… そんな想いで名付けました。

「このまちで、すごす日」@文香
― 未来のまちで、ユイとお父さんが過ごした1日 ―

朝、森の中の小道を歩いていると、ユイがふと立ち止まった。  
「ねえ、お父さん、あの木、登ってもいい?」  
「もちろん。気をつけてな」  
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ユイは靴を脱いで、するすると幹を登っていく。  
その姿を見上げながら、お父さんは木陰のハンモックに腰を下ろした。  
風が葉を揺らし、鳥の声が遠くで響く。  
「いいなあ、こういう朝」  
ユイの声が、枝の上から降ってきた。

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お昼が近づくと、ふたりはピザ窯とBBQコーナーへ向かった。  
生地をこねるユイの手は粉だらけ。  
「お父さん、丸くならないよ〜」  
「大丈夫、ピザはちょっといびつなほうが、おいしいんだ」  

焼きあがったピザを芝生に座って食べる。  
チーズがとろけて、トマトがあつくて、  
ふたりは顔を見合わせて笑った。  
「これ、世界一だね」  
「うん、間違いない」
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午後は、野外ステージで映画上映がはじまった。  
ユイはお父さんのひざに頭をのせて、  
スクリーンに映るアニメの世界に見入っていた。  
「この子、ちょっとユイに似てるな」  
「えー、こんなに泣き虫じゃないもん」  
ふたりの声が、芝生の上でふわりとほどけた。

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映画のあと、畑と花壇のエリアを歩いていると、  
ジョウロを持ったおばあちゃんが声をかけてくれた。  
「お花に水、あげてみる?」  
ユイはうなずいて、赤いチューリップにそっと水を注いだ。  
「ありがとうね。お花も、きっと喜んでるよ」  
おばあちゃんの笑顔に、ユイもにっこりした。

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そのあと、木工コーナーで、ユイはのこぎりに初挑戦。  
「押すときじゃなくて、引くときに力を入れるんだよ」  Copilot_20251204_145321
お父さんが木材を押さえながら、やさしく教えてくれる。  
ギコギコ、ギコギコ。  
木の香りと、削れる音が心地よくて、  
ユイは夢中になっていた。
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夕方、キャンプファイヤーの広場に火が灯った。  
輪になって座る子どもたちと大人たち。  
ギターの音が静かに流れ、  
ユイは火のゆらめきを見つめながら、  
今日のことを思い出していた。

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火が少しずつ小さくなり、夜の空気が肌にやさしく触れるころ。
ユイとお父さんは、マルシェのテントの方へ歩いていった。
白い布に描かれたコイキングの絵が、ランタンの光にふわりと浮かび上がる。

「ねえ、お父さん、あのパン屋さん、まだやってるかな?」
「見てごらん、あそこ。まだ焼きたてがあるみたいだぞ」

テントの下では、お兄さんが笑顔で声をかけてくれた。
「こんばんは〜。今日のおすすめは、くるみとチーズのパンだよ」
「わあ、いい匂い…」
ユイはお財布を取り出しながら、少し背伸びしてパンをのぞき込んだ。

「これと、あと…このりんごジュースもください」
「ありがとう。おつりと、おまけのクッキーもどうぞ」
「えっ、いいの?」
「今日、がんばってた子には特別ね」

ユイはうれしそうに袋を抱えて、お父さんの方を見上げた。
「ねえ、帰り道で食べてもいい?」
「もちろん。星を見ながらな」

ふたりは並んで歩き出す。
芝生の上に、マルシェの灯りがぽつぽつと揺れていた。


「ねえ、お父さん」  
「ん?」  
「このまち、ほんとにできたらいいのにね」  
「そうだな。…でも、今日みたいに過ごせる日があるなら、  
 もう、ちょっとできてるのかもな」

-夜空には、星がひとつ、またひとつ。  
ユイは芝生に寝転んで、空を見上げた。  
「このまちで過ごした1日が、  
 これからの毎日を変えていく気がする」
そんな予感が、胸の奥でふわっと灯った。


夜空に浮かぶ、ひときわ明るい星と、静かな広がり。

それぞれの光が重なって、未来を照らしていく――

そんな願いが、この絵の中に、そっと息づいています。

このまちは、岩倉のすぐそこに。

あなたの「すごす日」も、ここから始まるかもしれません。



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「輝虹会スターレインボー」という名前には、 多様な人がそれぞれの色を持って輝けるように──という願いを込めています。 決してLGBTに限定した団体ではなく、誰もが安心して関われる市民活動の場を目指しています。 誤解されることもありますが、それでもこの名前を選んだのは、希望の象徴だからです。



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📘絵本風ストーリー

『えがこう!わたしたちのまち』
― ユイとみんなの、デザインラボの1日 ―


🟦 表紙

えがこう!わたしたちのまち
文:文香
絵:スターレインボーと市民のみんな


🟨 1ページ目:あさのはじまり


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きょうは、ユイがたのしみにしていた日。
「わくわくデザインラボ」の日だ。

お父さんと手をつないで、岩倉市役所の2階へ。

会場には、もうたくさんの人が集まっていた。
子どもも、大人も、おじいちゃんも、お姉さんも。

まちの未来を、いっしょに描くために。


🟨 2ページ目:まっしろな地図


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テーブルの上には、大きな白い紙。

「ここが“希望の家”の跡地だよ」
スタッフのお兄さんが、やさしく説明してくれる。

「今日は、みんなでこの場所に、
どんな公園があったらいいか、描いてみよう!」

ユイは、色えんぴつを手にとった。


🟨 3ページ目:ひらめきの時間


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「木のトンネルがあったらいいな」
「ピザ窯は、木陰の近くがいいかも」
「映画のスクリーンは、芝生の広場の前にしよう」

いろんな声が、紙の上にひろがっていく。

ユイは、昨日の夢を思い出しながら、
そっと木を描いた。

そのとなりでは、小さな子がすべり台を描いていた。


🟨 4ページ目:大人たちの声も

「ここにベンチがあると、見守りやすいね」
「夜も安心して歩けるように、灯りも考えよう」

お母さんたちや、おじいちゃんたちも、
それぞれの思いを、紙の上にのせていく。

設計士さんが、みんなの声を聞きながら、
スケッチを描いてくれる。

「あっ、わたしのアイデアが、図になってる!」


🟨 5ページ目:つながるまち

ひとつの紙の上に、いろんな色が重なっていく。

木、ベンチ、花壇、ステージ、ピザ窯、
すべり台、木工コーナー、マルシェのテント…。

「このまち、すごくにぎやかだね」
「うん、なんか、もうここに来たくなってきた」

ユイは、にっこり笑った。
「これ、ほんとにできたらいいなあ」


🟨 6ページ目:さいごに

みんなで描いた設計図を、壁にぺたり。

「これが、わたしたちの“すごす日”のかたちです」

会場には、たくさんの笑顔と、
たくさんの「できたらいいな」があふれていた。

ユイは、紙のすみっこに、星をひとつ描いた。

「このまちが、ほんとうにできるように」

その星は、未来の空に、そっと灯っていた。


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